seminer.3 土地の探し方のコツ
土地探しにはコツがあります
最近、土地をお持ちでない方からのご相談が増えています。土地をお持ちでない方なら、先に土地を探すことは当然なのですが、建物のことを考えず土地だけを購入してしまうと思わぬ失敗に繋がります。
大切なのは、土地を探す前にまず「建物」をイメージすることです。 “どのような形、間取りがいいか”どのような設備・仕様にしたいか、など。できるだけ具体的にイメージしてください。建物をイメージせず土地探しから進めた場合、次のような失敗をすることがあります。
1. 土地の制約があり、思い通りの家にできなかった
地域によって高さや面積などに制限があります。北側隣家の日射を遮らないための「北側斜線制限」や隣地の日当たりや風通しに配慮する「隣地斜線制限」など、この他にも様々な制限が細かく決められています。土地の制限をきちんと確認せず購入してしまうと、希望通りの間取りや、思い描いた理想の家にならないことがあります。
2. 土地にお金をかけすぎて、建築費用が予算オーバーに
いい土地が見つかったからといって建物にかかる費用を考えずに土地だけを購入してしまうと、いざ建物を建てる時に費用がオーバーしてしまう場合があります。希望する仕様や設備を諦めざるを得なかったり、外観にお金をかけられなくなったりすることがあるので注意が必要です。
総資金計画を立てましょう
理想の家を建てるために、土地を探す段階で家づくりにかかる費用を把握しておくことが大切です。家づくりにかかる費用は、土地購入費・建築費以外にも諸経費がかかります。
この他にも、土地が軟弱地盤だった場合は、地盤改良工事が必要になり別途費用が発生します。高低差のある土地や生活するのに必要な水道、ガスなどのインフラが整備されていない土地の場合は、造成・整地工事やインフラ整備工事が必要です。土地を購入した後で想定外の費用が発生しないよう、土地探しを始める前に、家づくりの総予算計画を立てたほうがいいでしょう。
スピード感も大切にしましょう
条件のよい土地を探すためには、様々なことを考えてから行うことが大切です。とはいえ、100%希望条件を満たしている土地はめったにありません。「ここよりもっといい場所があるかも…」と決め兼ねていると良い物件を見逃してしまい、最終的には買えなくなる可能性もあります。
土地は一般的に「南向き」「東南道路の角地」「駅が近い」場所がいいと言われています。しかしこの条件が絶対に必要かといえばそうではない場合もあります。電車をあまり利用しない人であれば駅が近い必要はありませんし、駅の近くの土地は比較的面積が小さいうえに価格が高く設定されています。
「南向き」「東南道路に面している」からといってメリットばかりではありません。面している道路が人通りの多い道路であれば視線や騒音が気になったり、窓を大きく開けられないといったデメリットもあります。また土地の形状や向きは、住宅会社の設計によっていくらでも暮らしやすくできるものですので、一般的にいい条件といわれている土地を無理に探す必要はありません。
土地を探している間にも家賃は発生しています。2、3年の時を土地探しに使っていると、理想の家づくりから遠のいてしまうかもしれません。
以上のことから土地を探す時には、地域の土地情報に精通している地元の住宅会社さんに相談することをおススメいたします。不動産屋さんのように、土地だけでなく土地と建物を両方考えられる中立的な立場であることもメリットです。住宅会社の「この土地に家をたてるとしたら」という目線は必ず役にたつでしょう。